トック(떡)の世界
トック(떡)は、穀物、特に米(うるち米またはもち米)で作った韓国民族の餅は作り方、材料、地域などによって種類が多いです。作る方法によって蒸すトック、搗くトック、炒めるトック、茹でるトックと分けることもあります。
そして、節日によって色々なトックを食べるし、トルジャンチ(満一歳の祝い)やファンガプ(환갑/還甲。還暦のこと)の祝いにも欠かせません。
うるち米で作ったトックは加熱してものびることがなく、炒め物など料理に使われます。棒状のトック(カレトック)をコチュジャンなどを使って甘辛く炒めたものがトッポッキ(떡볶이)は屋台のメニューとして定番です。そして、いろんな野菜を炒めるタッカルビにもこのトックが使われます。
韓国人が日常生活でよく食べるトックは次のようなものがあります。
백설기(ペクソルギ)
・白くて四角い餅
(*백설 ペクソルは白雪のこと)
・돌잔치(トルジャンチ 1歳のお祝い)や백일잔치(ペギルジャンチ 生まれて100日目のお祝い)に作る
・赤ちゃんが白い 백설기のようにきれいな身体と心で過ごせることを願って作る
수수팥떡(ススパットク)
(*수수 ススはモロコシ、팥パッはあずきのこと)
・돌잔치や백일잔치に作る
・ 赤ちゃんに悪いことが起きないように願って赤い수수팥떡を作る
시루떡(シルットク)
・サンドイッチのようにあずきが入っている平べったい餅
(*시루は蒸し器のこと )
・あずきの赤い色が悪いことを防いでくれる
・事業を始めるときや引っ越しをするときには、あずきが入った시루떡を近所の人たちに配る
찹쌀떡
(*찹쌀はもち米のこと)
・찰떡(チャルットク もち米で作った餅)のようによくくっつくようにと願って試験前に찹쌀떡を贈る
その他にもいろんな種類があります。
ムジゲトック(무지개떡):「虹のトック」の意。シルトックの一種で、着色した米粉と砂糖を混ぜ、数種類の色を層にして蒸す。祝い菓子。
コントック(콩떡):大豆のトック。
カレトック(가래떡):白い棒状のトック。トッククやトッポッキに用いる。
クルトック(꿀떡):中に蜜を詰めた丸いトック。
ソンピョン(송편、松편):リョクトウなどの餡を詰め、松葉と共に蒸したトック。秋夕の祝い菓子。
プピョン(부편):中に餡を詰めて小豆、リョクトウ、ゴマなどのコムル(粉状のそぼろ)をまぶした丸いトック。
ホットック(호떡):小麦粉、餅米粉などで作った平たい餅に餡を詰め、油で焼いたトック。
カムジャトック(감자떡):ジャガイモのトック。主に北朝鮮で食べられている。
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